現場の「あるある」? 機械メンテナンスに使用する工具管理のお悩み
お客様の現場課題を伴走しながら解決に導く、半年間の改善プロジェクト「BANSO Pack」の現場事例を紹介致します。
BANSO Packのコーディネーター、カスタマーサクセス、エンジニアがお客様の現場に入り、現場KAIZENが必要な箇所を洗い出していきます。
今回注目したのは、ラチェット工具置き場に対してお客様が抱えていたモヤモヤです。
①工程で使用することがない工具も乱雑に置かれている状況で見た目が良くない。
②必要な工具を探す手間が発生している。
備品や在庫管理のムダとり方法「3定」の導入を提案し、お客様のモヤモヤ解決に向けて取り組みを進めていくことになりました。
工具置きは機械のすぐそばが最適!
まずは、工程で使用することがない工具も混ざっていたため、3つの工具箱の中から必要な工具の選定を進めます。
次に課題となったのは、頻繁に使用する工具を遠くまで取りに行って探すという「ムダな時間」の削減です。カスタマーサクセスが現場に入って感じたことは、「遠くまで取りに行くムダ」をなくしたいけれども機械周辺にスペースがなく、3定の定番である姿置き台車の導入が難しいことです。狭いスペースでも必要な工具を配置するため、機械脇の金網に着目してみました。
お客様と意見交換しながら壁掛け形状の試作修正
壁掛け板に受け具を取り付けることで工具置きとならないか試作を現場に持ち込み、お客様に使用感や工具のはまり具合などをチェックしていただきました。
進化した3定の導入でお客様のモヤモヤを解消し、作業効率UP
形が見えてきたところで、汚れが目立たないように受け具と板部を黒色にして完成となりました。3定をしたことで、1回あたりの工具仕様で作業時間が約40秒短縮となりました。
工具の3定の際は姿置き台車を導入する事例がほとんどでした。今回、新たなスペースが確保できないという現場の状況も交え、金網にかけて使用するタイプにできないかというアイデアが形になりました。新たな3定の方法をお客様と一緒に形にできた事例となりました。
(やはり、機械のメンテナンス・調整にしようする工具は機械のそばに置いておくのが最適です。既存で置かれているラックや台車に姿置き工具箱を設置する事例を以前ご紹介しました。
機械の近くに適切な置き場がなく、通路に新たに台車を置いて狭めたくないため機械脇の壁に壁掛け工具箱を設置することとしました。)
(ラチェットレンチの両端をそれぞれ支える受け具を考案!ソケット部が受け具にはまり、安定感のある壁掛け工具箱となりました。)