工場内の運搬を楽にする運搬機械
運搬機械であるフォークリフトやプラッターを利用し、部品や完成品を移動するのは製造現場ではおなじみの光景かと思います。紙やポリフィルムなどロール状に巻いたものを移動する場合には円柱状のものを挟み込むクランプを用います。フォークリフトやプラッターはパレットに爪を差し込んで持ち上げるという動作になりますが、クランプの場合はロール品を横から挟み込むという動作になり、ロール品の左右に一定のスペースを空ける必要があります。
運搬用機械が入りにくい狭い通路での非効率な現場作業
様々な種類の材質・厚みのロール品を取り扱いがあると、保管管理が難しくなります。倉庫スペースでの並べ方により、手前のロール品を一旦よけてから奥のロール品を取り出す手間が発生します。また、限られた通路スペースでの機械の操作で、クランプを保管在庫にぶつけてしまうというトラブルも発生していました。
手動の運搬方法に切り替えて作業性UP
非効率な機械操作を解消するため、あえて機械に頼らない方法を探ってみました。手で抱えられるロール品に限られてきますが、パイプ台車にロール品を載せて手動で動かす運搬方法を採用することにしました。ロール品の在庫近くに台車を置いておけば、クランプを取りに行く手間の解消にもなります。
現場での使用感をフィードバックしてさらに改良する
パイプ台車に載せたロール品の転倒を防ぐためのチェーンを追加で取り付け、安全性を高める工夫をしました。キャスターを1つ追加し、小回りが利くような工夫も追加しました。現場での非効率作業をそのままにせず、工夫を重ねることで、自分たちの現場がよりよいものになっていきます。